2020年3月12日木曜日

くわばらくわばら ~ 映画『蜘蛛巣城』


 黒澤明監督の『蜘蛛巣城』を観た。音声が割れて聴きづらいところがあったが、オモシロイと思った。主人公(三船敏郎)は、「もののけ」の予言に翻弄され、主君である蜘蛛巣城の主を殺害して自ら城主になる。そもそも、蜘蛛巣城は、家臣が城主を殺害して城主となった「いわく付き」のお城。そして、自分自身も、家臣たちに嵐のような弓矢を受けて殺される。「いわく付き」から逃れられず、悪業を犯し、その報いに怯える。原案はシェークスピアの『マクベス』だそうだが、中心題材は仏教で云う「因縁」のように思える。悪業の因縁から逃れられない運命。物語ではあるが、因縁の怖さと人間の愚かさを感じた。くわばら くわばら。こころは、今日も大吉!

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