2020年10月5日月曜日

逃れず 向き合ってみて! ~ 檀家Aさんから教わったこと

 

 今日も 励んでいます。檀家AさんとD.I.Y。本堂の濡れ縁の板交換。この檀家Aさんから教わったことがあります。

 大覚寺の本堂は、長い年月のうちにガタが来ています。檀家さんが少ないお寺です。大掛かりな修繕など、経済的に余裕がありません。住職である私も、「あぁ、どうせ、、」「仕方ない、、」「誰も、、」など、愚痴や言い訳をこぼしていました。▶一昨年の夏、本堂裏の土手の土が 豪雨で落ちました。正直、「土砂を取り除くなんて無理!」と 何処か逃げていました。そんな時、檀家Aさんが来て見て「こりゃ、どげんか せんば!」と九州弁では言われませんでしたが、何か思われたようです。翌日から、鍬とスコップを持参して、土砂をコツコツと取り除いていきました。「お上人は、自分の仕事をしていて下さい。私の都合にあわせて 勝手に来て、勝手に帰りますから」と作業を続けられました。こんなの無理と思っていた土砂がみごとに取り除かれました。やれば出来るんだなあと思いました。▶次に、「濡れ縁の床下をきれいにしましょう」と云われるのです。またもや「無理!」と思いました。「お上人は、監督しとけば いいですけえ」と云われましたが、そうはいきません。二人で方法をあれこれ考え考え、試行錯誤しなら作業しました。お陰で立派に仕上がりました。有り難いことです。▶次に、長年の懸案だった渡り廊下の屋根修理を考えました。実を言うと それまで「そのうちに」と目を背けていました。心を決め 業者と相談すると方法が見えました。お陰で、これも修繕出来ました。▶「何か問題があっても、逃れず、向き合っていけば、きっといい方法が見つかるんだ」と思い知りました。

 「いい加減だと 言い訳が出る。中途半端だと 愚痴が出る。一生懸命だと 知恵が出る」。武田信玄の言葉です。総社西中学校の元校長、佐田野先生が卒業式で、毎年、卒業生に贈る言葉でもありました。その時は、「また同じことを、おっしゃられている」と思っていました。しかし、卒業生ではありませんが 今になって、身に染みます。檀家Aさんが、その言葉、身をもって 教えてくれました。いと有り難し。こころは、今日も大吉!
 

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