2020年8月8日土曜日

お盆の由来 ~ ケチなるが故に


 お盆の正式名称は「盂蘭盆会(うらぼんえ)」といいます。
 お釈迦さまの十大弟子のひとり、「神通第一」と云われた目連さまが、ある時、神通力を使い あの世に 自分の亡くなった母親に会いに行きました。さぞかし楽しい生活をしていると思いきや、なんと地獄で苦しんでいました。痩せ細ったガリガリ姿で、「お腹 すいたよ~、喉 乾いたよ~」と苦しんでいます。目連さまが食べ物を差し上げますが、食べ物に火がついて熱くて食べられません。飲み物を与えますが、熱湯に変わり飲めません。母親は、苦しむばかりです。困り果てた目連さまは、お釈迦様に相談に行かれます。お釈迦様は、「たくさんのお坊さんにご馳走を用意し、もてなしてご供養をしなさい。そうすることによって、母親は苦しみから救われるでしょう」と教え伝えます。教えられた通りにすると、目連さんの母親は餓鬼の苦しみから救われました。このお話が伝わって、お盆が始まったとされています。

 しかしながら、どうして目連さんの母親は、地獄で餓鬼の苦しみを味わっていたのか? ここが、大事なところ。目連さんの母親は、吝嗇家。つまりケチだったのです。しかも「ど」が付く「どケチ」。そのために、あの世で餓鬼の苦しみを味わっていたのです。お釈迦様は、目連さんに母親が出来なかった施しをさせたのですね。「ケチは、孤独の始まり。地獄の一丁目」。そして、他人に施すこと(供養)が、苦しみを取り除く最高の方法のようです。亡き大事な人の為に、他人に施してみましょう。こころは、今日も大吉!

※ 下の写真 ~ 「六日知らず」を表現。「六日知らず」は、ケチのことをいう。落語のまくらに出てくる。日にちを指折り数えるときに「一日、二日、、、五日」で握りこぶしになる。一度握ってしまえば、放すのが惜しくなって、六日が数えられない。

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