春彼岸は、檀家さんの家をお経回りします。お盆の棚経と違って、慌ただしく次々というわけではありません。お茶を飲みながら簡単なお喋りをして回ります。出産、入学、就職などお祝い事や、病気、介護など苦労話、趣味や世相話など色々です。私が頭を丸め袈裟法衣の坊さんの為か、話すのに安心感があるようです(気がします)。
40年程前、佐世保・本興寺で坊さんに成り立ての頃、当時、院首さんだった智響上人が、小僧だった私に坊さんの心構えを繰り返し教えてくれました。「お経回りに行って、その家に病の人が居たら病気平癒の祈願回向をしてやりなさい。話をされればよく聴きなさい。そうやって檀家さんと馴染みになっていくんですよ」と。檀家さんとの信頼関係を築いていきなさい、ということだったのでしょう。住職として当たり前のことですが、今でも心がけています。こころは、今日も大吉!
※院首(いんじゅ) ~ 住職を引退したお坊さま。隠居された先代住職。
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