先日、NHKテレビで黒沢映画の『赤ひげ』を観た。今までDVDでも観たし、原作の山本周五郎「赤ひげ診療譚」も読んだ。再び観て、しみじみと感じるものがあった。
赤ひげ先生と舞台となる小石川療養所。それは、私の師匠、故・永村日鵬上人と佐世保本興寺にイメージが重なる。勿論、時代も違うし、師匠は医者ではなく坊さま。療養所ではなく、お寺。でも、やっていたことは、似ていた。日鵬上人存命中、お寺で精神的な病の人を多く預かっていた。信仰の力で社会復帰させようとしていたお寺だった。実際、多くの人が社会復帰していった。寺での日々の生活も、映画と似ていた。人間愛があった。普通のお寺とは、全く違っていた。10年間 住み込み、18年間修行させてもらった。出来損ないではあるが、私の信仰の基盤になっている。
映画のワンシーン(上)。若い医師(加山雄三)が、精神と身体を病む おとよ(二木)に薬を飲ませようとする。何回も その手を撥ね除けられて、無理だとムッとする。赤ひげ先生が「私が、やってみよう」と、撥ね除けられても、撥ね除けられても、怒らず何回も試みる。想いが通じ、若女は飲む。人間愛を感じたのだろう。私も、師匠の傍に居て同じ経験をした。いい経験をさせてもらった。
映画を観て、呼び覚まされるものがあった。イチオシの昔映画。
故、永村日鵬上人は、素晴らしいお坊様だった。今日は、「おがまんばの日」。日鵬上人の月命日である。こころは、今日も大吉!
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