2020年3月9日月曜日

浪人の傘張りと同じか? ~ 襖張り問答


 襖の張り替えをした。写真は、襖の上の糊を付けた襖紙をブラシで空気を抜きながら伸ばしているところ。しわや緩みは、問題なし。乾くとパンと張る。

 以下問答。ブログファン尋ねて曰く、「しかし、なんですねえ。住職だから、葬式とか法事とか、もっと他にすることがありそうだけれど、、、何だか江戸時代の浪人が、生活の為に傘張りの内職をしているみたい」。「アハハ!これも立派な坊さんの修行なんですよ。他人様に安心(あんじん)を与える葬儀や法事も大事な仕事ですが、作務(さむ)、作業(さごう)も自分の心を整えたり、心を鍛錬したり、何かを気づかせたりする大切な修行なのです。作業ではなく修行なのです」「それじゃ、今回、襖を張り替えて、何か悟りが開けたり、人生が変わったりしたんですか?」「そんなことは、ありません。でも、ボロボロの襖がパンと新しくなったでしょう。襖が輝きました。見てて気持ちいい。清々しい。見るものによって、心が変わることに気づかされます。身の回りのものをきれいに整え、常に心が清々しくありたいものです。だから、掃除という修行があるのではないでしょうか。襖張りしかり。日々の精進によって、少しずつ悟りに近づくと考えます」「そういうものかなあ」「修行、修行!」こころは、今日も大吉!

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