2021年1月5日火曜日

『人間万事 塞翁が馬』 ~ 受験合格祈願に思う


 正月祈願で、「受験合格祈願」をいくつもしました。祈祷した者として、合格してもらうと嬉しくもあり 安堵します。逆の結果だったら、こころ痛みます。それでも、、、。 

 『人間万事 塞翁が馬』と申します。塞(とりで)に住む老人(翁)が飼っていた馬が逃げ出しました。だが、その馬は 数か月後に駿馬を連れて戻って来ます。馬が逃げ出したことは不幸ですが、幸運をもたらしました。幸運と思っていましたが、今度は息子がその馬から落馬して骨折します。しかし、足が不自由になった為、10人中9人が戦死した戦争に行かないですみ、命拾いしました。このように 人生の吉凶というものは、分からないものであるという故事の格言です。「禍福は糾う縄の如し」ともいいます。

 以下、わたくし事です。志望の大学受験に失敗し、失望していた時期がありました。その姿を見た親が、「仏教関係の大学か、神道関係の大学だったら、進学を許す」という条件で、仏教関係の大学に進学しました。住職になるまで色々とありましたが、それはそれとして、今、住職として身を立てています。喜ばしいことです。志望大学受験失敗という残念なことが起因となり、住職としての今があるわけです。『塞翁が馬』です。吉と凶は表裏一体。凶事が吉事に、吉事が凶事に変わったりします。先の事は分かりません。凶事にせよ 吉事にせよ、「腐らず、また有頂天にならず」、いたずらに一喜一憂せず、生活していきたいものです。こころは、今日も大吉!

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