2021年4月4日日曜日

語り継がねばならないもの ~ 本堂に掲げられている刻字


  写真は、本興寺の本堂の柱に掲げられている経文が刻まれた板。なんと称する物か分かりません。 お経は右が「我此土安穏 天人常充満」左が「寶樹多華果 衆生所遊楽」。皆さまが、日頃から読まれている法華経の お自我偈の一節です。
 字を刻まれた方は、故・野村耀昌(ようしょう)先生。日蓮宗の僧侶で立正大学の教授を務められた先生です。確か 学生の時、中国仏教史を習いました。刻字に関しては その道の大家であられるようです。
 この刻字は、本興寺の本堂落慶(落成)の時に寄贈されたようです。板の高さは、5メートルはあるかと思えます。しかも、反っていません。かなり乾燥された板に刻まれたのでしょう。これだけの板に刻むとなると、かなりの期間がかかっただろうと想えます。野村先生の大作、力作であったに違いありません。
 先日の当ブログの錯乱坊さんのコメントを機に、この刻字が話題になりました。住職と執事長と3人で、記憶をたどりながらお喋りしました。皆さまも、本興寺お参りの際は どうぞこの刻字を鑑賞されてください。きっと掌を合わせたくなるでしょう。こころは、今日も大吉! 以下、追記します。


 写真は、本興寺 本堂落慶法要での身延山久遠寺 第八十七世 望月日雄法主猊下の慶讃文です。法主さまが落慶法要のご導師をお務めになられたんですね。その日は、雨だったそうです。私が弟子入りする前のことで知りません。本興寺に50年お仕えしている執事長さんから あれこれ聴かせてもらいました。お寺の由縁や歴史は、語り継がねばなりませんね。同時に、興味を持たなければならないように感じます。どこのお寺さまでも、同じような気がします。
 (写真は、2段階で拡大します。クリックして見て)

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