2024年4月6日土曜日

懸命にやっていた自分の姿が恋しい 〜 『松浦観音堂』


 『松浦観音堂』に立ち寄った。長崎県松浦市にある。岡山県玉野市にある日蓮宗のお寺の所有。
 昔話である。玉野市のお寺の先代住職は長崎県で生まれ育ったそうです。岡山にお寺を建てた後、所縁(ゆかり)の長崎県松浦市にお堂を建て観音様を祭った。その後、遷化され、次住職が、岡山県からでは充分なお世話ができないとなり、本興寺にお堂のお世話を依頼された。そこで、私がお堂の係として精を出すことになった。昭和60年ぐらいだったと記憶する。
 以来、私のお師匠さまが遷化されるまで、10数年間、通った。毎月17日が月例祭。本興寺から御斎の混ぜご飯を持参。お寺の檀家さんなど十名ほどを連れてお参りし、松浦の信徒と合わせて20名ほどで祈祷法要をしていた。和気藹々だった。当時、お参りしていた人は言う。「松浦観音は楽しかったですね」と。
 当時、私はお堂に日参していた。布教の為、松浦市の市内をウチワ太鼓を撃って歩き回っていた時期もある。何事も熱心にやる性分なので懸命にしていた。よい修行をさせてもらった。結婚した頃であったが、女房殿も協力してくれた。辞める時は、地元の人に泣かれた。その後、清音のお寺の住職になったのは、全く別の縁である。だけど、まんざら岡山と無縁でなかった気がしてきた。今、そう思う。
 松浦観音堂は、現在、松浦市のお寺の住職がお世話して続いている。私としては、懐かしいより遠い遠い昔話になってしまった。だが、若いころ懸命にやっていた自分の姿が、今、どこか恋しい。こころは、今日も大吉!

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